1個の微生物を新鮮な培地に移すと、培地の栄養分を吸収して増殖を始めます。『誘導期』と呼ばれる初期段階は、 細胞数はほとんど増加せず、新たな環境への適応と増殖の準備に費やされます。
 大腸菌や乳酸菌などの活発な微生物で1時間程度で増殖が始まりますが、誘導期が数日から数十日におよぶ微生物もいます。
 『対数増殖期』に入ると、細胞は倍々で盛んに増殖を始めます。1個の微生物が2個に増えるのに要する時間を『世代時間』と言いますが、世代時間は微生物により様々です。最も増殖が早いと言われる腸炎ビブリオ菌は、最適条件では10分程度で分裂します。1個の腸炎ビブリオ菌が1時間の間に6回分裂して64個に増える計算です。
 
 大腸菌などの腸内細菌も増殖が早く、世代時間は20分から30分。これでも1個の大腸菌が一晩で数十億個に増えることになります。多数の細菌がひしめいている動物の腸内の微生物にとっては、増殖速度が勝負なのです。

 一方、ブドウ球菌の世代時間は60分、 パン酵母は90分から120分かかります。 結核菌のように世代時間が15時間もかかる微生物思います。ただし、哺乳動物では盛んに分裂している組織の細胞でも分裂に1日以上かかるのが普通なので、やはり微生物の増殖は早いということになります。

 細胞の数が増えて栄養分が枯渇してくると、増殖速度が頭打ちになって『定常期』に入り、やがて生きている際、母の数が減少する『死滅期』を迎えます。 
 自然界では微生物がこのように猛然と増殖できる機会はめったになく、じっと耐えて細々と活動しているのが普通です。沼の底なのに生息するメタン菌などは 数ヶ月に一度しか分裂しないと推定されています。大腸菌なども動物に排出されて、環境に放出されるとほとんど増殖せずにじっと耐えて次の機会を待っています。

 微生物の世界って…本当に深くて感動しますね。
バイオの力で感動と素晴らしい体験を。 今日も一日、いってらっしゃい!!

 

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